1 開催日時

令和7年6月12日(木曜日) 午後6時30分~午後8時55分

2 開催場所

防災センター402・403会議室

3 出席者

委員  加藤会長、馬場委員、梶川委員、平見委員、大塚(直)委員、大塚(隆)委員、稲葉委員、豊田委員、藤具委員、山本委員

事務局 冨田子ども家庭部長、山口子ども若者政策課長、岡本子ども家庭課長、中村子ども発達支援課長(兼)教育部教育支援課長、三宅児童育成課長、松倉教育部理事(兼)指導室長、西村企画政策係長、梶山企画政策係主事

4 欠席者

市川副会長、富永委員、毛塚委員、細谷委員、岸田委員、小西委員

5 傍聴者

2名

6 議事内容

  1. (仮称)子どもの権利条例 逐条解説(案)について
  2. 第3期こまえ子ども・若者応援プラン実施計画(令和7年度)(案)について
  3. 令和7年度保育所入所待機児童数及び学童クラブ入所(入会)状況について
  4. その他

7 配布資料

  • 第3回アジェンダ
  • 資料1-1 (仮称)子どもの権利条例 逐条解説(案)
  • 資料1-2 狛江市における子どもの相談支援体制図(一例)
  • 資料1-3 東京都子供の権利擁護専門相談事業リーフレット(参考資料)
  • 資料1-4 東京都子供の権利擁護専門相談事業活動報告書(参考資料)
  • 資料2   第3期こまえ子ども・若者応援プラン実施計画(令和7年度)(案)
  • 資料3   令和7年度保育所入所待機児童数及び学童クラブ入所(入会)者数(令和7年4月1日現在)

8 会議の結果

 

◆議題1 (仮称)子どもの権利条例 逐条解説(案)

〇事務局より資料1-1、1-2、1-3、1-4についての説明

【会長】

 まず条例の名称について、(仮称)狛江市子どもの権利条例という名称が挙がっているが、その他何か別の名称があれば伺いたい。

【委員】

 これで良いと思う。

【会長】

 以前の会議において「権利」という言葉を入れることが大事という話があった。「権利」という言葉を入れるということでその他に意見がなければ、会議としてはこの名称とする。

 次に2点目の論点である「はじめに」と「あとがき」の部分について、内容や取扱いの部分、位置付けも含めて意見を伺いたい。この部分は市民も読むため、誤解や食違いがないようにしていかなくてはならない。

【委員】

 条例の前文に入っている「子ども観」という言葉は、逐条解説の「はじめに」に入らないのか。また、「はじめに」の下から4行目に「狛江市の実情に合わせた」と書いてある部分について、実情に合わせていないとできない、と捉えられると良くないため、違う言葉を使うか、なくすかした方が良いと思う。

【会長】

 本当に言いたいことは市の実情に合わせてというよりも、子どもたちの実情に合わせてというニュアンスだと思うため、少し修正すると良いと思う。

【委員】

 できることしかしないと言っているのではなく、狛江の子どもたちにより合わせたものにするという点が伝わると良いと思う。

【委員】

 前の段落で「子どもの身近な生活の場である狛江という地域において」という文章から、狛江市で条例を定める意味は、狛江に生きる子どもたち一人一人の実情に合わせてということだと思うため、少し文言を変えれば良いと思う。

【会長】

 少し狛江らしさを出すためにも、狛江の子どもに合わせたオーダーメイドのようなニュアンスが伝わると、条例としては後でいきてくると思う。

【委員】

 「はじめに」の後半、下から8行目「子どもと大人がともに生きることができる狛江市になることを目指し」や、最後から2行目「大人や子どもに関わらず多くの方がこの条例の内容を理解し」と書いてあるが、これは子どもの権利条例であるため、大人という言葉をあえて入れる必要があるのか。最後の部分については、「大人や子どもに関わらず」という文言は特に入れなくても「皆がこの条例の内容を理解して」という包括的な書き方でも良いのではないかと思う。

【委員】

 子どもの権利は大人が守らなければならないため、子どもは大人と対等の立場であるということを大人が理解することが必要だと考えており、その主旨が分かる形にしなければならないと思う。「皆が」と包含するような表現にしてしまうと、子どもの権利を守る責任がはっきりしなくなるという面もある。

【委員】

 これが分かりにくい文章だとは思ってはいない。子どもを守るための、大人に対するメッセージという意味合いを持つと思う。大人の責任もあるということを言いたいという主旨であるならば理解した。

【会長】

 一般の方が最初に読んだとき、そのような思いに至らないのであれば、誤解のないように書いた方が良いかもしれない。

【委員】

 子どもにも大人にも理解してほしい内容であるため、子どもに振り切る必要はないと考えている。また、後ろから2行目は「大人も子どももすべての人がこの条例の内容を理解し」としても良いと思う。

 また、下から9行目「子どもが権利の主体として自分らしく暮らすことができ」の後に「子どもの思いや考えを受け止め」と続くが、間に「大人が」という主語が抜けてしまっており、文章が分かりづらくなっていると思う。主語が大人で良いかどうかは分からないが、主語を入れた方が良いと思う。また、文章が長く読みづらいため、整理したら分かりやすくなると思う。

【会長】

 誤解を生んでしまうといけないため、文章を分けたり短くして分かりやすくすることで、誰に向けて言っているのかが明確になってくるのかもしれない。

【委員】

 条例の「はじめに」と前文の内容が重複していると感じており、棲み分けを明確に考えた方が良いと思う。

【委員】

 ほとんど同じような内容になりそうな気がする。内容が重複してしまうなら、あまり多く書かず削ってしまっても良いのではないかという考え方もあるし、一方で重複しても良いから同じように書くという、先程の「子ども観」の話と同じような内容なのではないかと思う。

【会長】

 目次があれば、本来「はじめに」は目次より前であり、「条例ができるまで」が1となり、「はじめに」の内容が思いの部分になるため、前文との兼ね合いは考えないといけない。

【事務局】

 「はじめに」のところは、第3期こども・若者応援プランやいじめや虐待等の市の課題等、市の状況を詳しく書いているが、前文と確かに重複していると思う。

【会長】

 先程意見のあった「子ども観」の部分を盛り込む方が、条例制定に向けての動きが分かりやすいかもしれない。

【委員】

 子どもの権利条約に関する説明が「はじめに」の最初の4行と、前文の解説の中に出てくるため、ここがうまく整理できれば良いと思う。

【会長】

 「はじめに」は5行目「子どもは生まれながらにして」から始めても良いのではないかと思う。

【委員】

 条例制定の動機付けのようなものに絞り、世間的な流れや狛江市内の課題が分かっていた方が良いと思う。「狛江市も課題を抱えていて、子どもの権利を重視するという方向に行きます」という決意表明になっても良いのではないかと思う。

【委員】

 時代的な日本の状況や子どもたちが置かれている状況を書いておくことが必要だと思う。不登校の急増や子どもの自殺の増加が低年齢化していることが書かれていない。関係部署の枠や学校関係には踏み込めない等の事情があるのかもしれないが、子どもにとってはそのような事情は関係ないため、子どもたちの生きづらさをここではすべて書いておく必要があると思う。

【会長】

 社会的な課題があるから、子どもの権利を考えなければならないということに結び付けられてしまうのではなく、そういうことは関係なく、そもそも子どもの権利に意味があるということも書かなければならないとなると、そのバランスが難しいと思う。

【委員】

 「はじめに」と「あとがき」に分けた経緯の説明をお願いしたい。

【事務局】

 前回「はじめに」で、アンケートに対する回答を形にした方が良いというご意見があり、編集後記のような形の取扱いが良いのではないかということで、この内容を「あとがき」に移動した。「はじめに」には、導入部となるため、市の状況等を書いた方が良いのではないかというご意見を踏まえ、今回このような棲み分けで書いたが、重複している部分も若干ある。

【委員】

 「あとがき」に書かれているものは、最初、条例の後文にあったものである。それが前回、逐条解説の「はじめに」に移っていた。元々私が書いたときに、前文、本文、後文と続くため、後文のところで条例の制定に至るまでの関わってくれた人に対する応答的なものと考えていた。それを逐条解説の冒頭に持ってくると、一番後ろにあったものが一番前に出てきて全体の構成が崩れ、おかしいと感じたのではないかと思う。

 やはり、後文にあったものは後ろにあるべきだと思った。その方がしっくりくるかと思い、そのまままとめて「あとがき」に入れた。

 今回の「はじめに」については、ストーリーのようなものにし、本来、子どもの権利は子どもが生まれながらにして持っているものだが、それがこれまで十分に発揮されていなかった。その結果として、今このような社会的状況となり、これを打開するために根本的に子どもの権利を保障する必要があり、子どもの権利条例をつくっているという内容をここで議論していくのも良いと思う。

【会長】

 今の内容が、分かりやすく柔らかい言葉で「はじめに」に書かれていると、この逐条解説が生きてくるのではないだろうか。

【委員】

 論理の流れのようなものは決めないといけないと思う。

【会長】

 今のストーリーで考えると、子どもたちが困っている、困りごとを抱えざるを得ない社会的背景や現状を「はじめに」に書き、このような状況を打破するため条例を制定することに決めた、という流れになるのではないかと思う。そうすると「あとがき」に、狛江市にとって条例制定が必要だと判断した理由を述べるのも、くどくなるのではないかと思う。

【委員】

 事務局の叩き台を元に細かく見ているが、大前提としてこの会議において、「はじめに」の構成を決めるという話だと思う。なぜこれをつくっているのかという話をした方が良いのではないかと思った。

【会長】

 その視点から考えると、「はじめに」と「あとがき」の書きぶりだけが違っていて、書いていることは同じであり、両方の役割を明確にし、何を書くかを考えたいと思う。

【委員】

 条例制定までの経緯のような部分はどこにも書いていないため、まずは経緯が入ると良いと思った。こども家庭庁ができたことや、他自治体の取組を踏まえていること、また、狛江市では基本的な権利の条例はあるが、子どもに特化した条例はない、という文章があっても良いと思う。

【委員】

 条例について耳にしている人が少ないが、子どもの権利は耳にしていることが多い。なぜわざわざ狛江市で条例を制定するかと考えると、子どもの権利は大事だというところまではある程度浸透していると思う。条例を制定することを理解してもらうのが「はじめに」に記載する文章で伝わると一番良いと思う。

 「はじめに」は6段落あるが、1段落目は流してしまう可能性が高い。2段落目以降に、具体的に条例制定により何がどう変わるのかということにつながると良いと思うし、やはり短い方が良いと思う。

【委員】

 日本は子どもの権利条約を1994年に批准し、こども基本法ができ、子どもの権利を推進していくべき、という外発的な流れもある一方で、子どもたちの立場から見たときに子どもの権利は大事だというところから、権利を尊重していこうという内発的なところもあると思う。「はじめに」については、外発的に条例をつくったという印象を与えるよりも、子どもたちに大事にしなければならないことが伝わるような内容になれば、読み手も読みやすくなると思う。また、1段落目は教科書通りの外発的な内容であるが、それより子どもたちに対し、こういう権利を持つことは大事だというところをもう少し親しみ深く書けば、読んでみようという気になるのかと思う。

【委員】

 前文には、狛江市の意気込みや、狛江市に住んでいる子どもたちに伝えたいメッセージ、また、条例を制定して周知し、皆に浸透するような形でやっていくのだという宣言のようなものが書けると良いと思う。前文は狛江市に住んでいる子どもに向けた意味合いで書かれていると理解している。

 「あとがき」については、この条例をつくるに当たっての否定的な、少し懸念を示している人々へのメッセージとして、否定的な意見はあるが、狛江市としては進めていくのだという説明が書かれていると思うと、メッセージの対象が違うと捉えている。

【委員】

 「はじめに」はこれまでの経緯にフォーカスをし、「あとがき」は条例ができることにより狛江がどのようになっていくか、どこを目指していくか、というこれからにフォーカスすると分かりやすいのではないかと思う。

 「はじめに」のストーリーの前提としては、国連の子どもの権利条約ができたタイミングで子ども観の転換があり、子どもの権利の発展があったはずである。日本は1994年に条約を批准しているが、国内法の整備には時間を要し、その間に子どもに関する様々な問題が生じている。それは大人の責任であるという、これまでの反省の元に今こそ子どもの権利を大切にし、一人一人の子どもが自分らしく育っていくことができる状態をつくっていかなければならないと思う。

 ある程度盛り込まれているとは思うが、決して他人事ではなく、この条例を制定する大人はこれまでの反省の上に一緒につくるのだという部分を軸にしていけると良いと思う。

【会長】

 「あとがき」はこれからの部分を中心に書くのが良いということか。

【委員】

 「はじめに」がこれまで、「あとがき」がこれからといったような棲み分けをすると読みやすいと思う。現在の「あとがき」も既に、子どもの権利に対して様々な意見があるが、大人が応援していかなければならないという部分が書かれているため、ある程度含まれているとは思う。

【委員】

 文言の整理等は色々あると思うが、私はこの構成について違和感なく読んだ。「はじめに」のところは外発ではなく、子ども観を一新し、狛江市民全体でやっていこうという前向きなメッセージになると良いと思う。

【委員】

 雑誌でも本でも「はじめに」はとても大事で、つくった人の思いがここにすべて表れている。この部分を読み、読むか読まないか決めるくらいのものであるため、子どもたちがこれから未来の社会をつくっていくのだということや、子どもたちとどのように生きていくのかを真剣に考えたい、という強いメッセージ等、作者である我々委員や狛江市の強い意志を少し入れたいと思う。これだけ何回も会議を重ね、真剣に話し合っている、この熱いエネルギーをここに入れたい。

【事務局】

 「はじめに」と前文との棲み分けという部分も視野に入れて意見をいただきたい。

【会長】

 先程の内容は、本来は前文に書くべきだと思うため、「はじめに」には条例制定のいきさつと狛江市の思いまでにしておいた方が良いのかもしれない。「あとがき」も読んだ人が「これを使って変わっていくのだ」という期待が持てた方が良いと思う。今の「あとがき」を読むと否定語が多く、語尾が強いのが気になるため、できれば否定語ではない「〇〇していきましょう」や「〇〇していきたい」という前向きな言葉に変換するだけでも、意味は伝わると思う。

【委員】

 先程意見があった、条例が制定されることによって期待される展望のような部分が「はじめに」の下から5行目「条例の制定により」という部分に書かれると良いと思う。

【会長】

 「あとがき」の主旨が「この理由により制定することに決めました」となっているため、そこは変えた方が良いのかもしれない。制定の理由や経緯については「はじめに」に書き、未来志向の文章に持っていく方が起承転結で分かりやすいと思う。

【委員】

 9ページの解説の最後の段落について「狛江市では、子どもの権利条約やこども基本法を踏まえ」で、最後に「こういう狛江にしたい」という部分が書かれているため、キャッチーではないがまとまっていると思う。

【委員】

 条文の本体の前文を決めないといけない。子どものメッセージはワークショップにおいて検討して決めるとなると、どのようなものが出てくるかを知りたい。

【会長】

 本日の整理としては、「はじめに」の最初の4行はなくし、条例制定の経緯、子どもが条件付きではなく権利があるということや、市の状況等、導入となるところを書くということで、これらを踏まえて事務局に修正をお願いしたい。

【委員】

 ChatGTPに「はじめに」の文章を読み込ませ、市民が自分事として理解しやすくなるにはどうしたら良いかと相談した結果、構成として5つに分ける答えが返ってきた。まずはじめに、誰にとっても関係のある条例であり、子どものためだけではなく、地域社会のための条例であるということ、二番目になぜ今なのか、時代的や社会的背景を押さえること、三番目になぜ狛江市でつくるのか、地域固有の課題や今までの取組について押さえること、四番目にこの条例をつくることによって狛江市は何を目指すのかという条例の役割を述べて、宣言し、最後に条例を共に育てましょう、という呼びかけで締めるという答えが出た。

 子どもの権利を守ることは大人の義務というよりは社会の責任であるということや、子どもの声が届くまちにすることが大事であるという、子どもの権利保障は地域づくりそのものであるということをしっかり押さえると、もっと良くなるということが指摘された。

【会長】

 議論に沿った答えで、おそらく皆が言っていることをまとめるとこのようになるということは見えてきた。

【委員】

 3ページの「条例ができるまで」は経緯だと思うが、タイトルが違う方が良いのではないかと思う。

【事務局】

 ここは条例制定前の取組を示すものであり、タイトルは変えても構わない。

【会長】

 では、次に3つ目の論点について、子どもの権利擁護委員や機関について、足りない機能やどんな体制が必要かを議論したい。子どもたちから相談を受ける場のイメージをどのように持っているかという点から始めたい。各委員の立場や専門性の意味からもそれぞれ違いがあると思うため、共有していけると良いと思う。

【委員】

 子どもは権利侵害されていることを相談することへのハードルが高いため、相談には行かないと思う。特に子どもは電話に抵抗があるため、電話相談のハードルは高いと思う。

 権利擁護委員のイメージがあまり沸いていないが、子どもの権利が侵害されているのではないかという声を聴くのであれば、実際に子どもの居場所に出向き、アドボケイトの役割を果たすことが一番理想だと思う。

 相談機関を構えたところで、相談する力のある子どもたちしか来ないと思う。本当にケアしなければならないのは、そこに辿り着けない子どもたちであり、居場所にそのような機関があると良いと思う。

【委員】

 今の意見は本当にその通りだと思う。私は港区で子育て相談の相談室へ支援に入っているが、相談に来ることはハードルが高い。子育てひろばへ日常的に遊びに来て、話をしている人に相談することが多く、地域の居場所においてもこの人になら相談してみたいというものがあると思う。悩み事ではないと思っている話の裏に非常に深刻な悩みがあったりするため、それを相談員がキャッチして引き出せるような仕組みがないといけないと思う。

 これだけ多数の相談窓口があるのに、これ以上つくるのかという話もあるかもしれないが、これが機能していないというところもあるかと思う。きちんとアウトリーチできる場所、間口を広げて、敷居を下げることをしなければならない。「野川のえんがわ こまち」等、この人になら相談したいという気持ちになれるような人や場所を増やしていくことが大事だと思う。

 例えば公民館のティーンズルーム等において、子どもたちと遊んだり、話を聴いたりする大人がいて、いざとなったら相談でき、相談するとどこかにつなげてくれるという、ワンストップでつながる場所や人が何人かいてほしいと思う。

 「野川のえんがわ こまち」等、既存の居場所において子どもたちが信頼している場所にいる人を、認定していくようなことが必要だと思う。場所の追加や人員配置は予算的に難しいところだが、プレーパーク等で常駐しているスタッフを認定したり、子どもの権利について、他自治体の事例の勉強会等を開き、そこで研修を受けて育成していく等、育成を受ける側の人にもメリットがあるシステムができると良いと思う。

【委員】

 私もなぜここにプレーパークが入っていないのかと思った。プレーワーカーや居場所で相談できる人、ユースワーカーは絶対必要だと思う。ティーンズルームにユースワーカーのような人がいてほしいのと、その人が中心となって各児童館に来ている子どもにつなぐ役割等、コーディネートもできると良いと思う。世田谷区のせたホッとという権利擁護の機関は、メールや手紙も可で受付方法が様々である。

 子どもの権利擁護委員は、どの機関からも独立していることが大切で、子どもと相談し、子どもの権利を一番に考えながら、「言う、言わない」、「相談する、しない」のようなところから相談に乗り、子どもが希望すれば、学校等にも入っていって支援することが必要かと思う。

【委員】

 身近な場所に相談できる人がいるのは大事だと思う。制度の立て付けの問題として言えば、自治体の子どもの権利擁護委員は独立性を持って、相談から支援、助言をしたり、場合によっては関係機関に勧告するという権限を、条例の根拠を元に与えられている。

 ただ、お金の問題も心配で、絶対にやるという強い決意で条例をつくるのであればやるべきだと思うが、やってくれる人がいなかったらどうするかということも問題と思う。

【委員】

 予算で言えば、子ども家庭支援センターの職員やスクールソーシャルワーカー等、子どものことをしっかり対応できるような人数の充実が先かと思う。

【委員】

 少し前にメールで子ども条例に基づく子どもの相談・救済機関一覧を共有した。条例と子どもの相談、救済に基づく委員や機関とはセットであることが大前提であり、居場所等において直接声を聴いた後、その声を客観的に検討する委員会があり、確実に次への動きにつなげるシステムを構築しないと、条例をつくる意味さえないのではないかと思う。

【会長】

 私も地域において子どもの居場所事業をやっており、子どもの居場所の中に相談窓口はつくりたくないという思いや、相談を持ち込みたくないという思いがある。子どもにしてみたら相談窓口で素は出せないと思うため、分けたいと思う。

【委員】

 地域で居場所づくりに関わる一人として、地域の子どもたちの居場所において、まず、どのように子どもの権利を守っていくのか、そして子どもの声をどう必要な人に届けていくのかが大事になってくると思う。

 18条の相談体制で施設関係者について書かれているが、子どもの権利が守られるとはどういうことか、子どもの声を聴くとはどういうことか等の研修に予算をかけることが大事だと思う。施設関係者や子どもが関わる様々な居場所がこの条例を土台に子どもたちと関わり、それをきっかけにネットワーク化が進んでいけば良いと思っている。

 日ごろ関わっているからこそ本音を言える関係である一方で、逆に本音を言えないこともあるため、そこは区別した方が良いと思う。子どもの権利擁護委員のような存在は、独立した第三者が複数人いるべきで、アウトリーチ等、様々な場所に出かけて実際に子どもたちが会えることが大事である。

【会長】

 子どもの声を聴くことが特別な場所ではなく、普段の生活の中から聴かなければ意味がないということが伝わると良いと思う。窓口ができるとどうしてもその窓口に委ねてしまい、そこが聴くべきところなのではないかと思ったり、ワークショップが子どもの声を聴く場になるのだという思い込みを逆にしてしまう。日々の生活の中で、子どもたちの声を聴く努力をしようというメッセージが伝わるような図になると良いと思う。

【委員】

 子どもの声を日々関わる様々な施設関係者や大人が聞き取ったとき、それをどこにつなぐのかが大事だと思う。現在福祉政策課で「つなぐシート」の仕組みができつつあり、これらを参考にしながら子どもの声を聴き、研修を行う等、受け止めた声をどこにつないでいくのかが大事になると思う。

【委員】

 子どもの権利侵害が起きているとき、子どもの声の中で潜在的なニーズと顕在的なニーズがある。居場所支援をしていると、その子の思いや権利侵害されている内容が分かってきて、サポートしていくことも大事であり、逆に子どもが相談したいと思ったとき、身近すぎて相談できないということもやはりあると思う。

 居場所のところにアドボケイトする人がいるのは大事だと思うが、子ども自身が解決したいと思ったときに明確な窓口が一つあることも大事だと思う。機能が縦割り分割されたり、細分化されていることは良いと思うが、子どもの声を受け止める場所がこの図を見たときに分かりにくい。

【委員】

 今の議論は、子どもの相談支援体制図を条例に載せるという前提で、子どもにも分かりやすいように今議論しているという理解で良いか。また、資料に書かれている論点3は、この機能をより強化したいということか。

【事務局】

 この図については今回の議論の参考として提示したものであり、条例に載せる予定はない。この資料を参考に、子ども権利擁護委員や機関にどのような機能を持たせるべきか等、意見を伺いたい。

【会長】

 前年度からの議論の中で条例をつくって終わりではなく、子どもたちが権利侵害や課題を感じたときに、相談機能がなければ、この条例は絵に描いた餅になるという話になっており、窓口があると良いという提示はずっとしてきた。

 ただ、市の体制としてどうかという点と、それぞれが思い描いている相談窓口、相談をするということに対するイメージもずれているといけないため、まずはどのようなものが今後必要だと考えるかというところを議論している。

【委員】

 学校において、児童・生徒の声を基につくられたルール等があるため、条例を定めるに当たり、必ず当事者の声を取り入れ、自分たちの声が条例の中にいかされていると感じるポイントがあるととても良いと思う。

【会長】

 他自治体では人権擁護委員が子どもの権利擁護委員を兼ねている例もある。

【委員】

 世田谷区の「せたホッと」の方に話を聴いたり、講演会に参加したりしたことがあるが、いつでも相談して良いと言ってもらったため、「せたホッと」の方に説明してもらう機会を設けることも良いと思った。

【委員】

 子ども家庭支援センターでは、子ども自身からの相談を受けているか。子どもが来ることはあるか。

【子ども発達支援課長(兼)教育部教育支援課長】

 基本的には、乳幼児親子が出入りする場所となっている。子どもからの相談場所ではあるが、子ども自身からの相談は把握している限りでは、ない。

【委員】

 この資料の中だと、子どもの相談を受け付ける窓口はないということか。

【子ども家庭部長】

 ひだまりセンターの中に子ども家庭支援センターと児童発達支援センター、教育支援センターがあり、教育支援センターの中に児童・生徒からの相談を受ける場がある。子ども家庭支援センターは乳幼児向けであり、親からの相談はある。

【委員】

 あいとぴあセンターに入っているこども家庭センターが現在、児童相談を対応している。

【委員】

 18歳までが子どもだとすると、子どもから直接相談を受ける窓口は存在していないということか。

【委員】

 児童相談所が把握する限り、子ども家庭支援センターは、18歳までの児童年齢の子どもに対する支援を直接行っている。学校や保育園等が相談するときは、子ども家庭支援センターに直接連絡が入る仕組みになっている。学校と連携し、子どもを連れてきてもらい面接する場合や、土曜日に遊びに行ってそこで相談したり、いわゆる虐待と言われるケースだけではなく、不登校や友だち関係で学校に行きづらい子どもの支援も直接行っている。

【委員】

 いじめの相談等も受けるのか。

【委員】

 子どもは窓口を選ぶわけではなく、話しやすいところを選ぶため、いじめの相談も受けていると思う。ただ、学校への対応等になると、どこに相談すれば良いのかを一緒に考えることになると思う。SOS等の発信があれば、まずは聴くことをしている。

【子ども発達支援課長(兼)教育部教育支援課長】

 こども家庭センターはあいとぴあセンターにある子ども家庭課が中心となっており、ひだまりセンターの中では教育支援センターの専門教育相談員が学校に出向き、子どもからの相談に対応している。

【子ども家庭課長】

 こども家庭センターの子ども家庭課では、育児に関する母親からの相談を受けたり、子どもたちにSOSカードを配布しているが、着任した令和6年から7年にかけて子どもからのSOSは今のところない。

【会長】

 条例については継続審議となるため、本日の議論を踏まえて事務局に持ち帰っていただき、次回に向けて検討していただきたい。

 

◆議題2 第3期こまえ子ども・若者応援プラン実施計画(令和7年度)(案)について

〇事務局より資料2についての説明

【委員】

 量が多く、すべて細かく内容を見るのは時間がかかるため、各事業についてこの場で検討した結果として、すべてを承認したような結論に抵抗感がある。どのようにこれから書き込まれたり評価していくか等、考え方を説明してほしい。

【子ども若者政策課長】

 病児保育の事業について例を挙げると、「③事業の年次計画」の令和7年度の欄に「病児保育室の担い手の確保・設置」とあるが、「②実施状況、今後の取組」の欄には、令和7年度の取組内容を来年度に記載するものである。「前年度の実施結果・内容」は、「令和6年度末に急遽休止になってしまったが、令和7年10月から病児保育室を確保した」という内容になり、「前年度の具体的な成果」においては利用人数等を書き、これを各事業について各課で記載するものである。

 これまでは「ABCD」の評価をしており、この内容でA評価だったのか等の議論があったが、今回から「ABCD」の評価に代わって、「今後の取組内容」で「このような内容で成果は上がっているが、引き続きこのような取組をしていく」という内容を記載していくイメージで作成している。

 なお、病児保育室については、新たに対応していただける医療法人が見つかり、病院と病児保育室は離れているが、10月から東和泉2丁目に部屋を借りて実施する予定である。定員は3名程度で、国の病児保育事業実施要綱に基づき、看護師と保育士が常駐するような形で進めていきたい。併せて、利用者からの要望を踏まえ、病児保育専用の予約システムを導入する予定であり、今までの電話のみのものから、24時間申込みや空き状況の確認ができるようにする予定である。看護師や保育士が子どもを預かりながらの電話対応が不要となり、どちらにとってもメリットがある。

 開設時間については、基本的にはこれまでと同様に考えているが、土曜日は開設しない予定である。

【委員】

 「前年度の実施結果・内容」と、「前年度の具体的な成果」の振り分けの基準は違うのか。

【子ども若者政策課長】

 病児保育に関して言うと、「前年度の実施結果・内容」については早期の開設について内容を記載し、「前年度の具体的な成果」では人数を記載する。人数等、数字で分かるものは分かりやすく記載するようにする。

【委員】

 病児保育に関して言えば、「今後の取組内容」の欄は設置ができたことを前提とし、「引き続き安定的な運営に努める」等になるのか。

【子ども若者政策課長】

 理想としてはそうなるが、極端に人数が少なければ周知していくことを記載する。

【委員】

 場合によってはやめることもあるか。

【子ども若者政策課長】

 その点に関して「なくす」という判断は「ABCD」の評価の中ではできなかったと思うため、「今後の取組内容」の欄で記載できると想定している。

【委員】

 前年度の実施結果・内容は毎年度更新されていくのか。一年分だけ載っているという形か。

【子ども若者政策課長】

 基本的には前年度の内容を書くものだが、人数等については、他の計画においても各年度の人数を記載しており、本計画においても増減が分かるようにする予定である。

【委員】

 「③事業の年次計画」の年度のグレーと白色の色分けを知りたい。

【子ども若者政策課長】

 継続して取り組むものはグレーになっており、白色の部分は前年度までに対応が完了している等の理由で対応しない年度である。病児保育で言うと、年次計画「病児保育室の担い手の確保・設置」は令和7年度中の対応となるため、令和8年度は白色となっている。★はその年度において新規及び拡充する事業である。

【会長】

 21ページの「1-2-5 児童虐待防止に向けた周知・啓発と相談体制の強化」の年次計画「相談支援体制の強化」について、令和8年度以降は白色になっているがなぜか。

【子ども家庭部長】

 令和7年度に児童相談の職員を増やし、強化したという意味で、令和7年度だけ色を付けている。その後、支援体制の強化は継続的にやっていくが、職員数を増やすことは令和7年度のみとなるため、この年度のみ色を付けている。

【委員】

 グレーは現状維持で、★が入っているのは新規・拡充であるということか。

【子ども若者政策課長】

 計画策定の初年度であるためどうしても全部グレーになってしまうが、今後施策を進めていく中で先を見据えて、今後の年次に★がつくイメージである。

【委員】

 途中で事業を増やしたりすることはあり得るのか。

【事務局】

 あり得る。

【会長】

 前年度の取組の評価によって変化するのか。

【事務局】

 そうである。

【委員】

 「③事業の年次計画」において、年次計画の数の増減はあり得るか。

【子ども家庭部長】

 予算も関係するため、現時点で先の年度のことが示せないところもあり、毎年進捗状況を確認する上でローリングし、翌年度確認している。

【子ども若者政策課長】

 今年度については、既に各課が取り組んでいる事業が年次計画に載っているため、それぞれの委員の立場で見ていただき、取り組んでいるのに計画に載っていないものがあれば、意見として出していただきたい。今後取り組むべきものを現時点で計画に落とし込むことは難しいため、今後についてはご意見としていただき、各課において実施を検討することとなる。

【委員】

 「③事業の年次計画」の年次計画とその隣の年度の間に、具体的な目標値等が入っていると見やすいと思う。

【会長】

 自身が関わりの深いところを確認し、このように変わると良いと思う等の要望等、専門的知見からの意見を伝えてもらいたい。令和11年度までの取組について、19日までに確認し、事務局に提出することとする。

 

◆議題3 令和7年度保育所入所待機児童数及び学童クラブ入所(入会)状況について

〇事務局より資料3についての説明

【委員】

 学童クラブが民営化されたことについて、民営化されたことでどのように変わったのか。

【児童育成課長】

 民営化して間もないが、概ね好評であると認識している。事業者としても様々なプログラムを企画しており、今後の実施に向けて調整しているところである。

 

◆議題4 その他

【事務局】

 アウトリーチヒアリングにおけるフィードバック資料について、皆様にうまくフィードバックできず、お詫び申し上げたい。本日、資料を机上に配布させていただく。納品され、各所に配っているところであり、ワークショップでも配布する予定である。

ワークショップの参加者については、現時点で大人向けは12名、子ども向けは18名集まっている。

【会長】

 本日欠席の委員からのメールは、小学校においてもっと活用したいというプラスのメッセージだと思うため、予算をもう1回つけてくれる等、対応ができると嬉しい。ホームページへの掲載は調整中とのことだが、手元に届くのも大事なことである。

【委員】

 本日校長と話し、素敵だからもったいないとの声を聴き、本当に多数の目に届くようにしたいという気持ちのようだった。もちろん増刷もあれば良いが、保護者向けにPDF配信や子ども向けに一斉配信等できると良いと思う。

【事務局】

 次回の会議は7月18日(金)に開催予定である。

【子ども若者政策課長】

 ティーンズルームのサクセンカイギというワークショップを6月21日まで募集しているため、中高生で興味がある人がいれば公民館まで申し込みをお願いしたい。

【会長】

 その他意見等なければ、以上をもって会議を終了する。

 

-閉会-